2016年11月23日の勤労感謝の日、三田市尼寺にある「有馬富士公園休養ゾーン」の大芝生広場にて、「チャンバラ合戦 -戦 IKUSA- ~さんだ風の陣~」が行なわれました!
我こそは!とチャンバラの腕前に自信のある、おおよそ200人の子どもと大人が大集結。三田の大自然を合戦場におもいっきり楽しく、そして真剣に遊べた多世代交流イベントでしたよ。今回はその様子を写真たっぷりにレポートします!
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「チャンバラ合戦 〜戦 IKUSA〜」ってなに?
「チャンバラで遊ぼう!」って言われても、初めての方は具体的にどんな風に遊ぶのかピンと来ないかもしれませんね。
「刀を使って遊ぶなんて危ないんじゃないの?」とか、「どうせ男の子しか遊べないんでしょ?」といった不安やマイナスイメージを持たれる方も多いかもしれません。
でも実は「チャンバラ合戦 〜戦 IKUSA〜」はとっても安全で、ルールもカンタンなんです。
このお兄さんが持っているようなスポンジ製の「刀」で、相手の腕につけたボール状の「命」を落とすゲーム。ただそれだけです。シンプルでしょ?(笑)
スポンジ製の刀だから、刃が体に当たっても痛くないし、安全に楽しく遊べるためのルールもしっかり定められています。
詳しいルールについては、「チャンバラ合戦 〜戦 IKUSA〜」の公式サイトで解説されていますので、ご興味のある方はチェックしてみてください。
開始前から個性豊かなキャラクターの登場で大盛り上がり
チャンバラの会場となったのは「有馬富士公園休養ゾーン」の大芝生広場。広大な芝生と、色づいた山々とのコントラストが美しいですね。大自然を満喫できる三田らしさ満点の遊びスポットです。
ん、まだイベント開始前だというのに、子どもの人だかりができているぞ……。と思って行ってみるとなんと、あのジブリで大人気(ってほどでもない?)のキャラクターが佇んでるじゃないですか!
芝生のなかにこの全身黒ずくめは、さすがに目立ちますよね(笑) 案の定、子どもたちには大人気で、服を引っ張られたりちょっかいを掛けられたり。でもあんまり調子に乗ってると……
喰っちまうぞコノヤロ〜!!
と、態度が急変!でもこんな感じで子どもたちに遊ばれすぎて、チャンバラが始まる前にスタミナ切れしていたことはナイショにしておきましょう。
そうこうしていると、威圧感タップリの甲冑をまとったお侍さんが、こっちに歩いてきましたよ。
シャキーーーン!貴様、何奴!!
うそ〜〜ん!斬らないでくださいって〜〜!
と、こちらは、姫路城の観光客に写真撮影や道案内といったボランティア活動をされている「姫路城甲冑隊」のお二人。姫路からはるばる三田までやって来てくれました。
ここまでリアルな甲冑を、こんなに近くで見たことがなかったので迫力満点ですね!あまりの迫力に、斬られるんじゃないかと思って焦っちゃいました。チャンバラ合戦のボルテージが一気に高まります。
兵庫ブルーサンダーズの選手と一緒にルール説明
そしてこちらは、「チャンバラ合戦 〜戦 IKUSA〜」を運営する「NPO法人ゼロワン」の阿世賀淳さん。なかなかのイケメンさんですよね。実はこの阿世賀さんも三田市出身なんだそうですよ!
そしてこの阿世賀さんをMCにイベントがスタート!まずはチャンバラ合戦のルール説明から。
今回は、「赤軍」「青軍」「黃軍」「緑軍」の4チームに分かれて一斉に戦う「四つ巴戦」です。敵が3方向から攻めてくるので、どんな攻撃と防御をするのかといった戦略も重要になってきそう。
三田市を本拠地にする独立リーグ球団、兵庫ブルーサンダーズの選手たちも今回、このチャンバライベントに参加されていました!選手たちを手本に身振り手振りを交えながら、ルールを説明していきます。
そして、「チャンバラ合戦 -戦 IKUSA- ~さんだ風の陣~」の実行委員長、岡本恭子さんから開会のあいさつ。当サイト、さんだ日和のライターとしても活躍してくださっている3児の現役ママさんで、チャンバラ合戦を三田に呼んだ火付け役の方です!
一通りのルール説明が終わったところで各チームに分かれ、チャンバラ合戦の必需品である「刀」と「命」が支給されます。
「ハイハイ、順番に配るから待ってねー。」
あぁ、合戦前のこの瞬間が一番ドキドキしますよねー!
列に並んで、道具の支給をおとなしく待っているカオナシさん。すでにもう、なんとなく元気が無いような……。
そしていざ、チャンバラ合戦がスタート!
そしていよいよ、四つ巴によるチャンバラ合戦がスタート!ここからは写真をメインに合戦の様子をお届けします。
見てください!この参加されている皆さんの楽しそうな笑顔とはしゃぎっぷりを。
子どもだけでなく大人もチャンバラに大はしゃぎ
子どもたちが芝生を駆け回って楽しそうにチャンバラをする姿は、イベント開始前から想像していました。でも当日の様子を見ていると、「あれ、子ども以上に大人の方が楽しんでるんじゃないの?」って思うほどでした。
日頃のストレスを解消するにも、チャンバラはもってこいだったのかも知れませんね。いい意味で、いい大人たちがはしゃぎまくっていましたよ!
そして次第に子どもたちの表情が真剣モードに
そしていつしか、子どもたちの表情がだんだんと真剣な表情に変わっていきます。
遊びでありながらも、「もっと強くなりたい」「勝ちたい」という気持ちが芽生えてきたのでしょうか。まるで本物の武士のような眼差しや立ち振る舞いで、真剣に楽しむ子どもたちの様子がとても印象的でした。
四つ巴戦以外にもさまざまな戦い方の演出が
ちなみに四つ巴戦以外には、チームから代表者を出して戦う「精鋭戦」や、大将の命を狙う「大将戦」、そしてチーム関係なしに自分以外は全員敵!という「バトルロワイヤル戦」など、さまざまな演出が用意されていました。
姫路城甲冑隊の黒田官兵衛殿や、実行委員長の岡本さんがたくさん命をつけて乱入したときなんかはもう、見ての通りに戦場がグッチャグチャ(笑)
バトルロワイヤル優勝者はなんとあの方が!
バトルロワイヤル戦で最後まで残ったのはなんと、二人の女性剣士。ちょっと男性陣、なにをやってるんですかっ!!
そして最後の一騎打ちは、それはもう凄まじい戦いになりました。どれだけ凄まじかったかというと……
まるでドラゴンボールの戦闘シーンのようですね。こりゃ男性でも勝てませんわ(笑)
そして一度の相打ちがあって仕切り直しの後、最終的に壮絶な戦いを制したのはこの方!あれ、どこかでお見かけしたことがあるような。
あーやっぱり!以前にレッスンのご紹介記事を書かせていただいた、飾り寿司インストラクターのこまゆさんじゃありませんか!
ってか、飾り寿司作り以外にもこんな特技があったんですね。とにかく優勝おめでとうございます!
バトルロワイヤル戦を制したこまゆさんには、「チャンバラ合戦 〜戦 IKUSA〜」のオリジナルタオルが贈呈されました。メッチャうれしそう。
子ども限定バトルロワイヤル戦で最後までチャンバラを堪能
そこで子どもたちから、「子供だけでバトルロワイヤルをやりた〜い!」とのリクエストが。そりゃそうですよね、あんなドラゴンボールばりの壮絶な一騎打ちを見せられたら、子どもたちの出る幕がありません(笑)
ということで、予定になかった「子ども限定バトルロワイヤル戦」が急遽スタート!
徐々に戦場のエリアを狭くしていって、最後はこれだけの狭小スペースになっちゃいました。それでも最終的には勝負は決せずに、残念ながらタイムアウト。
終わった時の安堵の表情と、相手を称え合う姿勢が印象的でした。これぞ武士道精神!
最後は参加者全員で記念撮影
そして最後は、全員の記念集合写真をバチリ。有馬富士公園休養ゾーンの周囲に広がる大自然と、大芝生広場のシンボルマークにもなっている里山風車をバックに、ステキな写真が撮れました!
「チャンバラ合戦 -戦 IKUSA- ~さんだ風の陣~」の仕掛け人お二人にインタビュー
イベント終了後、今回の「チャンバラ合戦 -戦 IKUSA- ~さんだ風の陣~」の開催に尽力されたお二人、阿世賀淳さんと岡本恭子さんにインタビューさせてもらいました。
先ずは実行委員長の岡本さんが、さんだ日和ライターのおかもとさんに立場を変えて、阿世賀さんにインタビュー!
チャンバラを通じて自分が暮らすまちを好きになってもらいたい
三田市出身 1989年1月4日生まれ
通称:孫市
※雑賀(さいか)孫市は戦国武将で紀州雑賀城主。鉄砲を数千挺も取り揃えた傭兵集団「雑賀衆」の頭領として活躍。
NPO法人ゼロワン チャンバラ合戦-戦IKUSA-大阪副代表/理事
ゼロワンのミッションを胸に、西へ東へ全国を駆け回る、見た目はクール、中身は熱いイケメン侍。
公式HP:http://tyanbara.org/
公式Facebook:https://www.facebook.com/tyanbara
── 阿世賀さんがチャンバラ合戦に携わったキッカケって何だったんですか?
阿世賀 大学卒業後に伊丹市役所に勤務して地域活性化の仕事をしていたんですけど、仕事以外にも自分で地域活性の取り組みををしたくて、そのとき友人がやっていた『チャンバラ合戦-戦 IKUSA-』に参画しました。で、これがめちゃくちゃ面白くって!(笑)
そして2013年にNPO法人化させ、本格的にチャンバラを事業化させてきました。それから思い切って2016年3月に公務員を退職して、今はチャンバラ専属で活動してます。
── えっ?公務員を辞めてまでチャンバラを選んだということですか??
阿世賀 そうなんです(笑) 両親には猛反対されましたけどね(笑)
この道を選んだ理由は大きく3つあって、1つ目は、伊丹市以外の地域にも貢献したいという気持ちが強くなったんです。
チャンバラで全国各地に行くと、各地域で地域活性にアツい方がたくさんいるんですよね。そんな人たちと触れ合う中で、その人やその地域のために何かしたい!と思うようになりました。
2つ目は、行政ではなくビジネスで挑戦したかったということ。行政は税金で成り立つので、どうしても限界があります。今の社会課題って、行政だけなく企業やNPOなどがタッグを組まないと解決できないんよね。
自分は行政とNPOを経験しているので、ビジネスの現場に行くことによってあらゆる主体を結ぶ人材になって、社会を良くできるんだと思うようになりました。
そして最後の3つ目は、これからの自分のキャリアを考えた時に、自分がどれだけ成長できるか?どれだけ楽しめるか?を大事にしました。
キャリアを考えるって言ってもこれだけ時代の流れが早いと正直、10年先とか僕らの常識では読めないと思うんです。だからこそ今自分が、その環境でどれだけ成長できて、どれだけ楽しめるかというのをこだわりました。
── なるほどー。安定した生活を投げ打ってでもチャンバラの世界に身を置いたその裏には、いろいろと深い考えがあったのですね。
── NPO法人ゼロワンが設立されたキッカケは何だったんですか?
阿世賀 ゼロワンは「大阪を世界一おもしろい街にして、自分たちの街の活性化をはかりたい」という思いで組織されました。老若男女・人種を問わず、誰もが遊び心を持って参加できるお祭りを立ち上げたい。そんな思いを実現できるのが、日本の歴史的・文化的な価値をもつ「侍」を意識した、「チャンバラ合戦-戦IKUSA-」だったんです。
── 今では大阪だけでなく、全国各地で開催されていますもんね。スゴイ!
阿世賀 つい最近ではNHKの大河ドラマ「真田丸」とコラボした合戦を大阪城でやったり、岐阜県の関ケ原でも天下分け目の大戦をやってきたばかりです。
── せ…関ケ原ですか!?三田とは規模が違いすぎますね。
阿世賀 兵庫県下では姫路市、朝来市に次いでここ三田市が3番目の開催でした。アットホームな雰囲気で楽しかったですよ!
── 三田にゆかりのある者同士、地元開催は本当にうれしいですよね。最後に、阿世賀さんにとってチャンバラ合戦-戦IKUSA-とは何ですか?
阿世賀 地域を盛り上げるということは、その地域を愛する人を増やすということ。運営する側も参加する側も、一緒になってそのまちの魅力に触れ、自分が暮らすまちを好きになってもらえたらうれしいですね。チャンバラ合戦はそのコンテンツの一つだと思っています。
「外遊び」を通じて、日本の文化・歴史を体感する場・機会を提供することで、新しい“価値”を生み出していくというゼロワンのミッションのもと、これからも新しい試みにチャレンジしていきたいと思っています。
姫路で見た圧巻のチャンバライベントをぜひ三田で開催したかった
続いてわたしから実行委員長の岡本さんに、今回の「チャンバラ合戦 -戦 IKUSA- ~さんだ風の陣~」にかける思いをインタビューしてきました。
── そもそもなぜ、三田でチャンバラのイベントをやろうと思ったのですか?
岡本 私の生まれ故郷である姫路市で行われたチャンバラ合戦がきっかけなんです。2015年のゴールデンウィークに姫路城周辺で「お城まつり」というイベントがあって、その中の一つに「チャンバラ合戦-戦IKUSA-」があったんですね。
イベントには夫と長男と次男が参加して、私はまだ赤ちゃんだった三男と見学していました。スポンジ製の刀を振りかざし、プラスチックのボールを打ち落とすというシンプルな内容だったんですが、姫路城をバックに大人も子どもも一緒になって走り回る姿は、ホントもう圧巻でした。
その風景を見て「あー、三田でもこんなイベントが出来たらなぁ……」って直観的に思ったんですよね。そして今年も家族が参加したのを見て、「やっぱり私がやりたいのはコレだ!」って思い立って、気づけばNPO法人ゼロワンさんに連絡しちゃってました(笑)
そこで私からのメールを見て返事をくださったのが、三田市出身の阿世賀さんだったんです。私はその時点でもう、運命的なものを感じっちゃったんですね。「やるしかない!」って。
── なるほど、それはもうやるしかないですね!そして今日イベントを無事に終えた訳ですが、今の率直な感想や、イベントをやってみて初めて気づいたこと、感じたことなどはありますか?
岡本 そうですね、何よりもまずはホッとしています(笑)
小さな街の一主婦である私の「三田でチャンバラ合戦をしたい!」という思いから始まって、様々な分野で活躍するスタッフさんたちが協力してくださり、予想をはるかに超える方が参加したいと言ってくださって、本当に心から感謝しています。
外で遊ぶ機会が減ってきている子どもたちに「外遊びのおもしろさを伝えたい」という思いは強くありましたが、大人の方が夢中になって走り回っている姿を見て「こういう機会って本当は、大人にこそ必要なんじゃないかな?」と気づかされましたね。
三田市内には有馬富士公園をはじめ、大人も子どもも一緒になって遊べる公園や施設が充実しているので、その環境の良さを改めて感じてもらえるキッカケになればいいな、と思ってます。
── イベントが終わったばかりでアレなんですが、来年もまたこのイベントをやりたいですか?
岡本 イベントが終わった後に参加してくださった方々から、早々に「次はいつやるの?」って尋ねられたので、来年もぜひ開催したいと思っています!でも継続するにためには、支援してくださるスポンサーの方々や、運営スタッフ、そして私を含め「チャンバラ合戦に参加したい!」という参加者のアツい思いが必要不可欠ですね。
なので、今回のイベントを通して「チャンバラやりたい!」「一緒に関わってみたい!」と思ってくださる方が一人でも多くいれば、それだけでも十分に価値のあることだったと思っています。
さいごに
今年はじめて三田市で開催された「チャンバラ合戦 -戦 IKUSA- ~さんだ風の陣~」。当日の気温はかなり寒かったですが、とてもアツく盛り上がったイベントでした。
これだけ大勢の大人と子どもが一緒になって真剣に、そして楽しみながら同じ時間を共有することって他にはなかなかありません。
今の時代って昔と比べると、外でおもいっきり駆け回って遊ぶことって少なくなってきてますよね。だからこそこういったイベントは、親子ともに潜在的に欲していたコンテンツなのかも知れません。
それは、当日の盛り上がりを見れば一目瞭然でした。わたしも撮影しながら「参加してぇ〜」ってウズウズしましたもん(笑)
私を含めたくさんの方が、ぜひ来年以降も開催して欲しいと願っています!
「チャンバラ合戦 〜戦 IKUSA〜」の 公式Facebookページでは、今回の記事の中でご紹介した写真以外にも、たくさんの写真が掲載されていますよ。ぜひ合わせてご覧ください!