こんにちは!さんだびよりライターの河西です。突然ですが「三田青磁」ってご存知ですか?江戸時代の後期から昭和初期まで三田市で焼かれていた磁器のことで、世界三大青磁と称されるほど高い技術を誇り、生産が盛んだったそうですよ。
今回、ご縁あって三田青磁の陶芸体験、展示や販売を行う施設「三田陶芸の森。」で、体験教室に参加させてもらいました。存分にその魅力をレポートしていきたいと思います!
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「三田陶芸の森。」の外観と内観の様子
「三田陶芸の森。」は、国道176号線を三田から篠山方面に向かって走り、「四ツ辻」の交差点のひとつ手前のT字路を左折して少し進んだところにあります。
入口にはスロープもあり館内はバリアフリーなので、ベビーカーや車椅子を使用する方はもちろん、誰でも安心して利用できるようになっていますよ。地図はこちら。
敷地内には約40台の駐車が可能な、広々とした駐車場があります。
1階には開放的な吹き抜けの作陶室があり、今回参加させてもらう体験教室もこちらで行われました。ろくろや作品などが置いてあって、体験前からなんだかワクワクしちゃいます。
2階には「三田青磁」について詳しく知ることができる、展示室やお土産コーナーも。なんと、あの岡本太郎さんの石版画も展示されているんですよ!
4つの中から選べる体験教室!「型押しコース」に挑戦
体験教室では「絵付け」「型押し」「手びねり」「ろくろ」の4種類から、1つのコースを選べます。今回は「型押しコース」をチョイス!教えて頂くのは、三田陶芸の森。の館長でもある「伊藤 瑞宝」(いとうずいほう)先生。
百貨店で個展を開くなどの活動を通して、三田青磁の復興と普及に努める伊藤先生。そんな権威ある方に直接教えてもらえるなんて、ものすごく贅沢ですよね。
では早速、「型押しコース」の体験をスタート!来年の干支である蛇がモチーフのお皿を作りますよ。まずは、粘土板を手で撫でるように触り少し柔らかくします。サラッとして少しひんやりとした土の感触が心地いい~。
「型押し」は三田青磁の代表的な制作方法で、伊藤先生があらかじめ用意してくれた型に土をかぶせるように乗せて、親指の腹を使って真ん中から全体に向けて少しずつ押し、文様をなじませていきます。
この作業、思っていたより力がいりました。無器用なわたし、手つきがおかしなことになっていますね(笑)
全体的に押せたら、お皿の縁の不要な土を取り除き、水を含んだスポンジで表面を優しくこすります。
お皿の底の支える部分「高台」を作るために、余った土を細長くしたものを乗せて…
指の腹で優しく押しながら、高台を作っていきます。伊藤先生との美しさの差は歴然(笑) でも苦戦していると、先生が優しくフォローしてくれるので安心です。
最後に板を上に乗せて、クルっと180度回転させます。
型をそっと外すと…おお!!蛇の模様がキレイに浮かび上がったお皿ができてる!この瞬間、めっちゃ感動しました。
超無器用なわたしが作っても、この出来栄え!自分で作ったとは思えないカッコよすぎる蛇のお皿が、あっという間に完成しました。型押しで作ると、誰でもプロが作ったようなお皿が簡単に作れてしまうんですね。
鱗や波の模様が凄く細かくて感激!この後、三田青磁の釉薬を塗って焼き上げてくれるそうです。完成がすっごく楽しみです♪
今回の体験、完成した三田青磁のお皿もいただけて、なんと3,300円(税込)なんです。めちゃくちゃリーズナブルじゃないですか?三田青磁って、なんとなく高価なイメージがあったのでびっくりしました。
ちなみに、三田陶芸の森。で体験できる教室の詳細は下記の通り。もっと深くやってみたいという方にはスクールもあるので、ぜひチェックしてくださいね。
「三田青磁」について
三田青磁は、江戸時代後期に志手原窯を開いたのが始まりとされ、その後、三田で青磁の釉薬になる石が発見され、三輪明神窯で作り焼くことになったそうです。
「中国龍泉青磁」、「韓国高麗青磁」と並び、世界三大青磁と称されるほど高い技術を誇っていましたが、昭和初期に戦争の影響などによって衰退していきました。
青緑の色が特徴的な青磁ですが、釉薬に含まれる鉄分が焼成され発色したもので、職人の焼き方によってそれぞれ違った色合いになるんだそうです。
「青磁はもともと透明なんですよ。沖縄の海と同じで足元の水は透明なのに、遠目に見る海が青く美しく見えるのと同じ原理なんです」と、伊藤先生からいろんなお話が聞けるのも、教室の魅力の一つです。
体験プラスお寺にて茶道、座禅や写経の体験ができるパッケージも
三田陶芸の森。では、今回ご紹介した体験に加えて、三田市下田中にある「仁木家」さんで、三田青磁の器を使ったお料理のランチが堪能できるほか、三田市藍本の「五葉院」で茶道や座禅、写経の体験ができるコースもあるので、気になる方はぜひ、問い合わせてみてくださいね♪
青磁の奥深い世界に触れてめちゃくちゃ贅沢な時間でした。
今度は違う体験にも参加してみたいな~。
「三田陶芸の森。」の基本情報
- 住所:〒669-1342 兵庫県三田市四ツ辻720-2
- 営業時間:10:00〜17:00
- 定休日:月曜日
- TEL:079-568-4340
- ホームページ:https://www.sandatouji.art/
- mail:sandatoujisha@gmeil.com
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